2026年08月16日

【バラの沼の日常】癌腫の緊急事態で誓いは崩壊!送料無料の罠で夏に新苗4株お迎えしたロザリアンの華麗なる言い訳と、猛暑でもバテずに咲き誇る強健つるバラ12品種の美しい夏花を一挙大公開!


猛暑でも元気に咲く強健つるバラ12選と新苗お迎え!バラ沼にハマるロザリアンのリアル栽培記録

こんにちは。関東の海沿いに近いエリアで、日々の庭造りをライフワークとしている50代のバラオタクです。
バラのお世話は体力勝負。長年患っている椎間板ヘルニアを労わるため、庭に出る前は必ず腰にコルセットをきつく巻くのが私の絶対の掟です。 高齢の母からは「またあんた、そんな暑いのに庭に出るの?倒れても知らないわよ!庭中ジャングルじゃないの!」とお決まりの小言マシンガンを浴びますが、それを華麗にスルーして剪定バサミを握るのが、私の真夏の日常となっています。

前回のブログでお話した、我が家の愛しきバラ『マソラ』が癌腫になってしまった事件。 結局すぐに廃棄はせず、しばらく様子を見ることにしたのですが、癌腫である以上、突然死という最悪のシナリオも想定してリスクヘッジをしなければなりません。
初代のマソラが枯れた際、代わりのバラを探し求めて大量に増殖させてしまった過去の反省を生かし、私は今回、非常に論理的な結論を導き出しました。 「初手から保険を掛けるのが、最も無駄のないセオリーである」と。

つまり、癌腫の株を保持しつつ、バックアップとして本命の新しいマソラを用意する。これがベストソリューションです。 そう思って日課のパトロールとしてバラの通販サイトを覗いてみると、なんということでしょう。6号鉢に鉢増しされたマソラの新苗が、まるで私を待っていたかのように在庫ありになっているではありませんか。
これはもう運命です。買いです。 今季はもう増やさないと宣言したばかりですが、今回は例外中の例外。エマージェンシー対応ですから実質ノーカウントです。
しかし、ここからが本当の問題の始まりでした。 「同じ箱に梱包してもらえば、送料は同じ」という、バラ沼の住人なら誰しも陥るあの悪魔の囁きです。 箱に隙間があるならバラで埋めなければ損であるという強迫観念に駆られ、同じ送料なら箱いっぱいまで買うのが最もコスパが良いと経済学的に判断してしまいました。

2026年8月13日。バラの沼。新苗4株購入とつるバラ12品種の夏花紹介。-1buro.jpg




それでは、私の鉄壁のロジックに基づく、新入り4株の言い訳、いや、ご紹介をさせてください。

マソラ 今回のお迎えのまさに本命であり、そもそもネット通販を開くきっかけとなった免罪符のような存在です。前回のブログでもお伝えした通り、元気に育っていた先代の株に癌腫が発覚してしまい、最悪の事態である突然死のバックアップとして急遽確保することにしました。このバラは我が家の庭の景観を構成する上で、絶対になくてはならない重要なピースの一角を担っています。アプリコットイエローからほんのりピンクへと移ろう優しい色合いと、ソフトボールほどにもなる大きいコロコロとしたディープカップ咲きの花形がとにかく最高で、見るたびにうっとりしてしまいます。フルーツにティーが混ざるような強香も素晴らしく、庭に出るたびに深く深呼吸したくなるほどです。シュラブ樹形ですがツルバラとしても非常に優秀で、フェンスやアーチに大きく仕立ててダイナミックな風景を作ることができます。しかも四季咲き性が抜群に良くて、我が家では真冬の剪定時期を除けばほぼ一年中ずっと咲いているというイメージしかありません。癌腫になってしまった株も様子を見ながら大切に育てていきますが、これで万が一の時にも庭の景観が崩れてしまうリスクを回避できました。絶対に死守すべき、我が家にとって特別で欠かせない素晴らしい品種です。

2026-07-17 12_23№(0007).JPG


カルトナージュ 河本バラ園の育種家、河本麻記子さんが手がけるローズ・ドゥ・メルスリー・シリーズの品種です。アンティークな雰囲気漂う深い赤紫色と、中心が可愛らしいボタンアイになるロゼット咲きの花姿に一目惚れしてしまいました。そのクラシカルで華やかな雰囲気が、厚紙に美しい布を貼って装飾するフランスの伝統工芸「カルトナージュ」に使われている布地に描かれたバラの花のようだったことから命名されたそうです。名前の由来や背景にある物語からして、もう私の好みにどストライクです。中輪の花が房咲きになってよく繰り返し咲き、樹勢も非常に良いとのことなので、我が家では濃い紫色のつるバラとしてフェンスなどに這わせて育てる予定です。この赤紫から紫にかけての系統の色合いは大好物なので、我が家の環境でどんな感じの美しい花を咲かせてくれるのか、今から楽しみでなりません。カタログの写真を見る限りでは、大好きなデルバールの『ルタンデスリーズ』にも少し似ている気がしますね。もし予想以上に大きく育ちそうなら鉢植えから地植えへの変更も検討しますが、すでに我が家には河本バラ園さんの紫系として、新品種の『レミエル』と『リナルド』が陣取っています。そのため、花色のグラデーションが美しく見えるように、配置場所は冬の誘引までに慎重にロジカルシンキングで決めなければなりません。

2026-07-17 12_25№(0011).JPG


ル・ソワール こちらも同じくローズ・ドゥ・メルスリー・シリーズの紫系品種です。なぜこのタイミングでル・ソワールを買ってしまったかというと、完全にYouTubeの影響なんです。いつも日課として拝見しているヒロガーデンの高木店長の番組で、花ごころの村田さんと一緒にこのバラを大絶賛しているのを見てしまい、どうしても気になって頭から離れなくなってしまいました。ふと通販サイトを検索してみたら、運命のいたずらか奇跡的に在庫があったんです。送料無料の隙間を埋めるという大義名分のもと、これはもう出会ってしまった以上ポチるしかありませんよね。花色はグレイッシュなくすみピンクで、それがまるで美しい夕暮れの空を感じさせることから、フランス語で夕暮れを意味する名前が付けられたそうです。なんてロマンチックなんでしょうか。整ったロゼット咲きの花が房になってよく咲いてくれるうえに、耐病性も非常に強くて育てやすいバラだそうです。樹高は低めで横張り気味にコンパクトにまとまる樹形らしいので、庭のスペースが限界突破している我が家にとってはまさにぴったりの即戦力です。大きめの鉢でふんわりと育てて、エントランス周りの目の高さでその美しい花色と香りを楽しみたいと綿密に計画しています。秋の開花が今から待ち遠しいです。

2026-07-17 12_24№(0009).JPG


オレンジマザーズデー 濃いオレンジ色をした、小さいコロコロとした愛らしい花を咲かせるオランダ生まれのポリアンサローズです。実はこのバラ、私のずっと欲しいバラリストの中に長年鎮座していた憧れの品種でした。コロコロとしたカップ咲きで大好きなオレンジ色という特徴だけでも、私にとっては無条件降伏の対象であり、いつかは絶対に手に入れなければならない宿命のバラだったのです。名花である「マザーズディ」の枝変わり品種で、花色はパッと目を引く鮮やかな朱オレンジになります。本家と同じように可愛らしいカップ状の花が房になって、株を覆うようにこれでもかとたくさん咲き乱れます。小型で先端の少し尖った照り葉もよく茂り、病気にも強くて非常に強健なバラです。樹高が低く小さくまとまる性質があるので、限られたスペースの鉢植えで育てるのに最適なんですね。すでに庭の植栽スペースが限界突破状態の我が家においては、鉢でコンパクトに育てられる強健なオレンジ色のバラというのは、今後のガーデンデザインを最適化していくための重要な研究対象なのです。「これ以上は絶対に増やさない」と固く決めているはずなんですが、念のための調査と実証実験は欠かせません。この子はあくまで学術的な投資と言っても過言ではないと、論理的に自分に言い聞かせています。

2026-07-17 12_26№(0013).JPG


コレで今季買った株は、なんと29株になりました。我が家のバラは121種、146株。庭のキャパシティは完全に限界突破です。 秋の新品種発表でまた何か買ってしまう予感はしていましたが、まさか夏真っ盛りに4株も追加してしまうとは、自分の意志の弱さには呆れるばかりです。
さて、恒例の言い訳がましいお迎え報告が終わったところで、ここからは本題です。 うだるような暑い真夏でも、バテることなく元気に咲いてくれる、我が家の強健なつるバラ・シュラブ系の12品種をご紹介します。
過酷な夏でもお庭を美しく彩りたい方、私にもできそうと思っていただけるようなリアルな栽培記録をお届けします。

2026年8月13日。バラの沼。新苗4株購入とつるバラ12品種の夏花紹介。-3bro.jpg


アレキサンドラ・ダビッド・ニール (Alexandra David-Neel) フランスのデルバール社が2022年に発表したシュラブ・ローズです。バラの名前の由来や物語を紐解くのが大好きな私にとって、この花は特別に胸を熱くさせる存在です。その名は、20世紀に数々の困難を乗り越え、女性として初めてチベットの聖地ラサへ到達した偉大な探検家に捧げられたものなんです。春は60枚以上の花弁が重なる波状弁ロゼット咲きで、モーヴピンクの優しい雰囲気を漂わせます。しかし、夏花は少し様子が違います。基本のモーヴピンクから、色味がいつもより強い深い紫ピンクの花が咲くのです。花弁も春より厚く硬い質感で、春のひらひらした感じとは別物のような凛とした姿を見せてくれます。この環境で変化し続ける神秘的な色彩は、オペラ歌手や仏教学者など多面的な顔を持った彼女の冒険の人生を象徴しているかのようです。香りも格別で、クラシックなローズからレモンやピーチのような甘さへと移り変わります。ヒマラヤの過酷な旅を生き抜いた不屈の精神を受け継いでいるのか、病気にも非常に強く頼もしい限りです。育て方のコツとしては、風通しの良い日向に植え付け、水はけの良い土壌を作ってあげることです。我が家ではツルも順調に伸びていい感じに大きくなっているので、秋以降の景観作りに大いに期待できる、強くて美しいお嬢さんです。

エドゥアール・マネ (Edouard Manet) 2016年にフランスのデルバール社から作出されたシュラブ・ローズです。バラの歴史や物語が大好きな私としては、印象派に多大な影響を与えたフランスの画家、エドゥアール・マネにちなんだ名前というだけで惹かれてしまいます。まるでキャンバスに絵筆で描かれたような、淡い黄色にローズピンクの鮮やかな絞り模様が入る独特の色彩が、庭を本当に華やかに彩ってくれる彼女です。クラシック・ダマスクにフルーツが混ざる強香も素晴らしく、夏の厳しい庭作業の合間にも、芳醇な香りがふわりと漂ってきて疲れた体を癒やしてくれます。そして何より、この子は本当に優秀なんです。過酷な夏花であってもサイズが極端に小さくなることはなく、約8センチの中輪で見事なコロコロのカップ形を崩さずに、そこそこの数を咲かせてくれます。春から冬にかけて、カップ咲きからロゼット咲きへと変化を見せながら、休むことなくずっと咲き続ける四季咲き性の高さには脱帽するしかありません。常に形が崩れず安定して咲く、まさに優等生と呼ぶにふさわしいバラです。育て方のポイントですが、樹高は1.5メートルから1.8メートルほどに育ち、しっかりとした枝ぶりで樹勢も強いものの、トゲが少ないという素晴らしい長所があります。そのため、我が家のようにオベリスクやトレリスなどの構造物に誘引してつるバラとして仕立てる際にも、流血リスクが抑えられて非常に作業がしやすいです。病気にも強く、いいところ満載の本当にお勧めの品種です。

2026年8月13日。バラの沼。新苗4株購入とつるバラ12品種の夏花紹介。-2bro.jpg


コフレ (Coffret) 2019年に日本の河本バラ園が作出した、非常に美しい藤色のシュラブ・ローズです。フランス語で宝石を入れる小箱を意味する名前の通り、青みの強いライラック色に外側の花弁がほんのり緑色がかるアンティークな雰囲気は、まさに庭に置かれた宝石箱のような魅力を放ちます。ティー香とミルラ香が混じり合った上品な香りも魅力的で、名前の由来やバラの物語が大好きな私の心をくすぐってやまない品種です。コフレといえば、春は花弁が多すぎて蕾のまま開かないボーリング現象を起こしやすいことで有名ですが、なんと夏は逆に普通にきれいに開いてくれるという嬉しい誤算があります。サイズは少し小さくなりますが、ロゼット咲きの花弁がぎゅっと詰まって形はあまり崩れず、夏でも見事な房咲きを見せてくれます。しかも、真夏なのに花持ちが異常に良くて、直射日光の下でも1週間近く咲き続けてくれるんです。これには、こんなタフなバラがあったんだと驚かれる方も多いはずです。育て方の注意点としては、雨に当たりすぎると花弁が茶色くなって終わってしまう性質があるので、長雨の時期は少し気を配る必要があります。樹高は1.5メートルほどの半直立性で、我が家では小型のつるバラとして扱っています。枝がよく茂るので、オベリスクや小さめのトレリスにふんわりと這わせて立体的な景観作りに大活躍しています。夏もよく咲き、花持ちの良さを堪能できる本当に素晴らしいバラです。

ラ・パリジェンヌ (La Parisienne) 2009年にフランスのデルバール社が作出した、フランス伝統のエレガンスと現代のタフさを併せ持つ品種です。オレンジと黄色のグラデーションが絶妙な中輪の丸弁咲きで、オレンジ系のバラが大好きな私としては、見る角度や気温によって表情を変えるこのシックで華やかな色彩に完全に心を奪われています。ふわりと漂う上品な中香も相まって、庭にフレンチエレガンスをもたらしてくれます。本来は木立として扱うシュラブ・ローズなのですが、大型構造で空間をダイナミックに覆いたい我が家では、あえてツル仕立てにして枝を長く伸ばして使っています。この子も暑さに負けず夏によく咲くんです。ただ、花の形はどうしてもちょっと崩れて、いわゆる夏顔にはなってしまいますね。今年は夏にそれなりの数がまとまって咲いてくれたので、庭の中で素晴らしいアクセントになりました。おそらく、伸ばしすぎた枝を可能な限り短く切り詰めたのが良かったのだと分析しています。経験上、この品種は枝を長く伸ばしすぎると花数が少なくなる傾向があるようです。そのため、今後は少し小さめの樹形に収まるように、ロジカルに計算して仕立てていくつもりです。半日陰のような環境でも健康に育つポテンシャルを持っているので、他の宿根草やクレマチスなど、植物同士の調和を重視する私の庭造りにおいて非常に頼りになる存在です。水はけの良い土壌で定期的に剪定をしてあげれば、初心者でも育てやすいバラだと思います。

つるローズうらら (Rose Urara Climbing) 2013年に日本の京成バラ園芸が作出した、鮮やかなショッキングピンクの丸弁平咲きが特徴のクライミングローズです。厚みのある照り葉も非常に美しく、病気への強さを視覚的にも感じさせてくれます。私がすっかりバラ沼に深くハマってしまった2016年に大苗でお迎えして以来、東と南の2つのアーチ、さらに西側のフェンスまで広範囲を覆い尽くし、現在我が家で最大の専有面積を誇る巨大株に成長しました。この子はとにかく生命力が規格外で、過酷な夏でも狂ったようにピンクの花を爆発的に咲かせます。強い日差しやゲリラ豪雨にも負けない丈夫な花弁を持っており、相変わらず圧倒的な花数を見せつけてくれます。サイズは春に比べると少し小さくなりますが、形は崩れずに次々と咲き誇ります。ただ一つ残念なポイントを挙げるとすれば、アーチの上の方にばかり花が集中してしまう性質があることです。下から見上げると、その圧倒的な花数がよく見えないんですよね。これぞ大型ツルバラあるあるといったところでしょうか。ツルバラらしからぬ並外れた四季咲き性を持ち合わせており、秋も冬もまだまだ咲き続ける恐るべきモンスターです。実を言うと、数年前にこの株から枝変わりを発見し、挿し木にして新しい色合いのバリエーションを保存することに成功した、私にとって非常に思い入れの深いバラでもあります。お盆明けには秋花のために高さを調整する剪定をガッツリと行い、秋のさらなる爆咲きを目指して管理していきます。

ソレイユロマンティカ (Soleil Romantica) 2010年にフランスの名門メイアン社が作出した、オレンジピンクのカップ咲きが愛らしいクライミングローズです。フランス語でロマンティックな太陽を意味する名を持つ通り、花びらの表は優しいオレンジピンクで、裏側が鮮やかな黄色という絶妙なグラデーションを見せてくれます。まさに南仏の輝く太陽のような、私の大好きな色合いです。我が家を象徴するエントランスの3連アーチの外側を、ぐるりと見事に覆い尽くしているのがこの子です。夏の花数も尋常ではなく、房になって数がまとまり高密度で咲くため、大型のツルバラで空間を圧倒的に覆いたい私が目指す景観づくりにおいて、そのインパクトは絶大です。真夏は花サイズが小さめで、あっという間に開いてしまい、オレンジというより赤いバラのような見え方にはなりますが、それもまた情熱的で庭を明るくしてくれます。育て方の特徴として、樹勢がとんでもなく強く巨大化するため、花後の剪定はかなり強めにガッツリとやっています。ただ、このバラの素晴らしいところは、トゲが少なく枝が柳のようにしなやかなことです。おかげで、コルセット必須の腰痛持ちロザリアンである私でも、巨大化した枝の剪定や誘引作業が驚くほどスムーズに、かつロジカルに行えるのです。強剪定をしても季節ごとにきっちり咲いてくれる返り咲き性があり、うどんこ病などの病気にも強いため、夏でも長く鑑賞できる最高の優れものです。

ダフネ (Daphne) 2014年に日本のロサオリエンティスが作出した、ピンク系の波状弁咲きが美しいシュラブ・ローズです。ギリシャ神話でアポロンからの求愛を拒み、自ら身を月桂樹に変えた精霊ダフネの名を冠しています。2019年に大苗でお迎えして地植えにし、現在はオベリスク仕立てで育てています。隣には他のバラも陣取り、庭の中で非常に美しい調和を見せてくれています。このバラの最大の魅力は、何といっても花色の幻想的な移ろいです。柔らかなサーモンがかった渋いピンクから咲き始め、次第にクリーム色を経て、最後は淡いグリーンへと変化していく様は、見ていて飽きることがありません。波状弁の半八重咲きで、波のように揺れるフリルがかった花弁は重なり合って非常に立体的で魅力的です。そして育ててみて驚くのは、樹勢がとにかく強く、夏でも旺盛に葉を茂らせることです。特筆すべきは、猛暑の夏でも花持ちが抜群に良いこと。サイズこそ小さくなりますが、美しいフリルの形は決して崩れません。精霊ダフネの名にふさわしく、夏のゲリラ豪雨などの雨にも強く、非常にタフで頼りになるお嬢さんです。病気にも強く育てやすいので、無農薬や減農薬での栽培を目指す方にも適しています。枝は立ち上がってやや横に伸びる性質があるため、小さなつるバラ仕立てにも向いています。夏の間もずっとどこかで咲いているような四季咲き性の高さは、庭の管理者の強い味方となってくれます。

アントニオ・ガウディ (Antonio Gaudi) 日本の井上謙二氏によって作出された、半ツル性のシュラブ・ローズです。このバラは、あの世界中で愛されているピンク色の名花、レオナルド・ダ・ヴィンチの枝変わり品種です。ダ・ヴィンチが持つ抜群の強健さや育てやすさ、そして豊かな開花性を見事に受け継いでいます。我が家では本家であるダ・ヴィンチのすぐ隣に配置してフェンスに誘引しているのですが、一緒に咲き誇る姿はまさに絶景です。名前の由来や物語が大好きな私にとって、天才建築家の名を持つこのバラとダ・ヴィンチが並んで咲いている光景は、もうロマンしかなくたまりません。このバラの最大の魅力は、その独創的で芸術的な花色にあります。基本となる優しい淡桃色のキャンバスに、まるで絵筆でスッと描いたかのような濃いピンク色のストライプが不規則に入る絞り模様が特徴で、一輪一輪すべて表情が異なります。幾重にも花弁が重なる美しいロゼット咲きで、中輪ながらも圧倒的な存在感を放ちます。四季咲き性はダ・ヴィンチ同様に抜群で、夏も秋も休まずたくさん咲いてくれます。花弁がとても分厚くて丈夫なため、日本の高温多湿な真夏の日差しを浴びてもチリチリにならず、綺麗な花を保ってくれます。少し小さめにはなりますが、その美しさは健在です。雨にも強く、花持ちも申し分ありません。微香ながらも近づくと心地よい香りが漂い、庭の景観を一段と格上げしてくれる、非常に優秀な名脇役であり主役でもあるバラです。

ベル・デ・セゴサ (Belle de Segosa) 2013年にフランスのドミニク・マサド氏が作出したシュラブ・ローズです。花弁の表側が深みのある赤紫色で、裏側が白という、強烈な個性を放つバイカラーの波状弁カップ咲きが特徴です。とにかく、花の見た目が圧倒的にカッコいいんですよ。咲き進むにつれてカップ咲きからロゼット咲きへと変化していき、フルーティな香りに時折ミルラが混じる強香が辺りに漂う、フランスらしさ全開の非常に妖艶な雰囲気を持つバラです。マットな質感の葉は病気にも強く、真夏でもいい形をしっかりと保って咲いてくれます。気温が高い夏場は赤みがさらに濃く発色するため、より一層大人びた良い雰囲気を出してくれます。花数自体はそれほど多く爆発的に咲く品種ではありませんが、その分花持ちが非常に良く、過酷な夏の花も長く楽しむことができます。育ててみてわかった注意点として、このバラは枝先にしか花がつかない性質を持っています。空間を広く覆いたい我が家で無理にツル仕立てにして枝を伸ばしてしまった結果、花がすべて上空に集中してしまい、下から見えないという事態が発生しています。ツル自体はものすごく伸びて暴れるほどの樹勢があるのですが、「ああ、この子は本来、木立のブッシュ仕立てにして、目の高さで香りと花色をロジカルに楽しむべきバラなんだな」と痛感しています。失敗から学ぶのも、ガーデニングの奥深い楽しみの一つですね。

ハニー キャラメル (Honey Caramel) オランダのインタープランツ社が作出したシュラブローズです。オレンジ系のバラに目がない私が、2020年に新苗でお迎えしたお気に入りの品種です。当時はあんなにひ弱で小さかったのに、今では我が家のエントランスを飾る3連アーチの後方に陣取り、巨大で圧倒的な景観を作り上げています。キャラメル色の丸弁ディープカップ咲きで、可愛く転がるような小さなコロコロした花が房になって咲きます。少し遅咲きの品種で、春の後半にはまるで自ら発光しているかのような鮮やかな蛍光オレンジの花が庭を明るく彩ってくれます。今年の春は幾度となく害虫の集中砲火を浴びて大きな食害を受けましたが、持ち前の凄まじい樹勢であっという間に完全復活し、夏花もまとまって見事な花を咲かせてくれました。夏の暑さでも形が崩れず、花持ちも良いのが最高の長所です。ただ、この子、本当に手に負えないほどの暴れん坊なんです。花が終わった後に短く切り詰めても、そこから怒髪天を衝くかのような極太のシュートがものすごい勢いで飛び出してきて、また次の花を咲かせます。四季咲き性も凄まじく、春から晩秋まで木立バラ並みの早いサイクルで咲き続けます。花は小ぶりで微香なのに、株の暴れっぷりは超大型種そのものです。空間を一気に花と緑で覆いたい場合には、大型のつるバラとして非常に計算できる頼もしい品種ですが、冬の硬い枝の誘引作業では激しく手を焼くことになります。

アンナ・フェンディ (Anna Fendi) 2003年にイタリアの名門バルニ社が作出したシュラブ・ローズです。世界的なファッションデザイナーであるアンナ・フェンディに捧げられたこのエレガントなイタリアンローズは、2020年に新苗でお迎えしました。クリーム色から淡いアプリコットへと美しく移り変わる上品なカップ咲きで、ふわりと心地よい中香を漂わせます。大きくてふんわりした優雅な花が、真夏でもたくさん咲いてくれるので見応えは十分です。遅咲きでシュラブに分類されるバラですが、我が家では大型のつるバラのように巨大に育っています。実は今年の春、幾度となく押し寄せる害虫の猛攻に遭い、かなりの葉を食害されてしまったのですが、持ち前の凄まじい生命力であっという間に新しい葉を展開し、見事な復活を遂げました。今ではエントランスの3連アーチのど真ん中をドーンと覆い尽くすほどの強健っぷりを見せつけています。返り咲き性も非常に良く、秋までそこそこの花数を保ちながら咲き続けます。今年は特に夏の花数が多いので、庭に出るたびにそのたくましい復活劇に嬉しくなりますね。背景となる壮大な景色を作るのに物凄く役立つバラなので、大きめのフェンスやパーゴラなどの構造物がある方には、ロジカルに考えても強くお勧めできる優秀な品種です。水はけの良い土で定期的に肥料を与えれば、初心者でも素晴らしい景観を作ることができます。

オデュッセイア (Odysseia) 2013年に日本のロサオリエンティスが作出したシュラブ・ローズです。2020年に新苗で購入し、解体した物置の骨組みを利用してDIYで作った木製パーゴラに誘引しています。隣には紫色のバラなども一緒に誘引しており、紫から黒赤へのグラデーションがたまらない大人の空間になっています。このバラは、古代ギリシャの叙事詩「オデュッセイア」から名付けられました。「日本の気候で無農薬でも育つバラ」という困難な目標に挑んだ育種家の方の、長く困難な育種の旅路の末に生まれたという物語性を知ると、より一層愛着が湧いてきます。この系統ならではの、深く情熱的な黒赤色はやっぱり最高です。気温が高い夏場は鮮やかな真紅に近い色合いになりますが、美しい波状弁カップ咲きの形をしっかりと保って咲いてくれます。ダマスクにフルーツとスパイスが複雑に溶け合う強香の素晴らしい香りも健健在です。ロサオリエンティスからは次々と素晴らしい新品種が発表されていますが、このオデュッセイアと同じような色気と、中輪から大輪のボリューム感を持つ後継品種はまだ出ていない気がするので、我が家ではまだまだ最前線の現役エースです。四季咲き性も良く、真夏は数は減るものの休むことなくずっと咲いている印象です。空間を大きめの花でしっかりと埋めたい私の庭造りのロジックにぴったりとハマる、存在感抜群で非常に育てやすいバラです。

いかがでしたでしょうか。真夏でもこんなに力強く、美しく咲いてくれる強健なバラたちがいるんです。過酷な環境にも負けない植物の生命力って、本当に凄いですよね。
さて、連日の猛暑にかまけて冷房の効いた部屋でダラダラと過ごしていたら、あっという間にお盆に突入してしまいました。 バラ沼の住人の皆様ならご存知ですよね。そう、この後には地獄の「秋に向けたつるバラの夏剪定・誘引調整作業」が待ち構えているのです。
限界突破した146株のバラたちと向き合う日々が始まります。腰痛コルセットを巻きながらの過酷な作業を想像すると、正直かなり気が重いです。 しかし、そのための「やる気を出すための起爆剤」として、今回4株の新しいバラを学術的投資として迎えたのだと考えれば、なんだか必要な出費だったような気がしてきませんか。人間の思考とは本当に不思議なものです。
このお迎えの言い訳をただの戯言に終わらせないためにも、買ったからにはしっかりと責任を持って、秋に向けて本格始動しなければなりません。今まさに、腰のコルセットをギュッと締め直し、気合を入れ直しているところです。
バラのお世話は大変なことも多いですが、それ以上に大きな喜びと癒やしを与えてくれます。皆様も熱中症には十分気をつけながら、ご自身のペースでバラのある暮らしを楽しんでいきましょう。 それでは、また次回の庭仕事の記録でお会いしましょう。

ブログ バラを中心にガーデング情報や買い物紹介などの雑記ブログ。2011年開設。
https://02memo.seesaa.net/

YouTube ガーデニングのノウハウや生育の変化を動画でチェックできる【@02memo04】のチャンネル。
https://www.youtube.com/@02memo04

Instagram 美しいバラや花の写真やコーディネート例を【@02memo2】で発信中。
https://www.instagram.com/02memo2/

Pinterest ガーデンデザインや花のアレンジメントのアイデアが満載【02memo】のボードをチェック。
https://www.pinterest.jp/02memo/

X (Twitter) 日々の生育記録やガーデニングの豆知識を【@02memo3】から最新情報をゲット。
https://twitter.com/02memo3

#flowerlove #flower #flowers #花 #ガーデン #ガーデニング #庭 #花のある暮らし #庭のある暮らし
ラベル:バラ 夏バラ 新苗
posted by 02memo at 16:05| バラの花 | 更新情報をチェックする