2025年10月10日

【巨大バラの沼】我が家の庭を支配する京成バラ園芸の巨大つるバラ3選。日本のバラは日本の庭でこそ輝くのか?京成バラ園芸3品種。2025年春


【体験談】半額苗が庭の主役に!京成バラ園芸の巨大つるバラ3品種の育て方と栽培記録

「このバラ、半額か…植える場所もないけど、とりあえず買っておこう」

ガーデニングを愛する方なら、一度はそんな抗えない衝動に駆られたことがあるのではないでしょうか。何を隠そう、我が家の庭で最も大きな顔をしているシンボルローズも、始まりはホームセンターで見つけた一株の半額苗でした。

こんにちは、庭でバラを育てるのをライフワークにしている02memoです。

今回は、その半額苗から見事に庭の主役へと成長した「つるローズうらら」をはじめ、我が家の庭を実質的に支配している、京成バラ園芸が生んだ3品種の巨大つるバラについて、その栽培記録と育て方のコツを余すところなくお話しします。

【巨大バラの沼】我が家の庭を支配する京成バラ園芸burokug.jpg





巨大化するつるバラのポテンシャルと、その先にある喜びと苦労

ある日庭で発見した「枝変わり」という奇跡と、知っておくべき「種苗法」の話

成長が遅いバラとの向き合い方

など、私の体験が、あなたのバラ栽培のヒントになれば幸いです。

我が家の顔「つるローズうらら」- 圧倒的な存在感を放つシンボルローズ

まず紹介するのが、この家の『顔』であり、我が家のバラ庭の『屋台骨』でもある、シンボルローズの『つるローズうらら』です。

出会いと驚異の成長記録
彼女との出会いは2016年。ホームセンターで花の終わった開花株が半額になっているのを見つけて、「とりあえず」という気持ちで連れて帰りました。

それが今や、家の東側と南側のアーチを乗り越え、壁面のフェンスまで覆い尽くすほどの、庭で最大の専有面積を誇る大株へと成長したのです。

「つるローズうらら」の魅力と育て方のポイント
圧倒的な花数と開花期間: 早咲きで、春のシーズンの始まりから終わりまで、鮮やかなショッキングピンクの花を絶え間なく咲かせます。驚くべきはそのスタミナで、夏も秋も、そして冬でさえポツポツと咲き続ける、まさに圧巻の生命力です。

強健な樹勢: あまりに強健で巨大なため、今では他のつるバラやクレマチスたちの成長を支える、いわば『土台』のような存在になっています。彼女がいなければ、この庭の立体的な景観は成り立たないと断言できるほどです。

まさに我が家の屋台骨。しかし、そんな絶対的な存在である彼女に、数年前、ある『事件』が起きました。

奇跡の発見!「枝変わり」と知っておくべき「種苗法」

ある日、庭で見つけた奇跡
それは2021年の春のこと。いつものように庭をパトロールしていると、見慣れた『つるローズうらら』の枝先に、明らかに色の違う花が咲いているのを発見しました。ショッキングピンクのはずが、淡く、優しいピンク色…そう、『枝変わり』です。

「この花を、この世に残したい!」

バラを育てる者なら誰もが夢見る奇跡の発見に、私は興奮を隠せませんでした。花が終わるのを待ち、すぐにその枝を挿し木にして固定化を試みました。これが、我が家で2番目の京成ローズ、『つるローズうらら 枝変わり』の誕生の瞬間です。

【重要】2022年法改正、バラの挿し木と育種家の権利
この淡いピンクの花は、本家とはまた違った魅力があり、本当に美しい。無事に固定化は成功したのですが、ここで現在のバラ栽培において非常に重要な『種苗法』について触れなくてはなりません。

私がこの枝変わりを挿し木にしたのは2021年で、当時はまだ合法でした。しかし、2022年に種苗法が改正され、登録品種はたとえ個人が楽しむためであっても、自家増殖、つまり挿し木が原則禁止となったのです。

昔の認識: 「自分で楽しむ分には挿し木OK、売ったり譲ったりするのがNG」

現在の法律: 「挿し木をすること自体がNG」

法律上、こうして発見された枝変わりの花は『従属品種』という扱いになり、その権利も、もとの品種の育種者に帰属します。もし今の法律下でこの枝変わりを発見していたら、私にできることは京成バラ園芸さんに報告することだけだったでしょう。

大切なバラを守り、育種家の努力に敬意を払うためにも、このルールは全てのガーデナーが知っておくべき新常識と言えます。

大器晩成のじゃじゃ馬「新雪」- 成長が遅い?と悩む前に
[純白の「新雪」が美しく咲いている写真]

さて、気を取り直して。我が家を支配する3人目の京成ローズが、この『新雪』です。

4年間の沈黙と覚醒
『新雪』は、名花ニュードーンの血を引く、純白の半剣弁高芯咲き。四季咲き性も強く、雪のように白い花をたくさん咲かせてくれる…はずでした。

2019年に新苗で迎えたものの、この子がなかなかの『じゃじゃ馬』で、最初の3年間は本当に成長が遅かったのです。『本当に大きくなるのか?』とかなり疑いましたし、腰痛持ちの私がコルセットを巻いて誘引作業に備えていたのに、拍子抜けするくらいでした(笑)。

ところが、4年目です。
突然スイッチが入ったかのようにベーサルシュートを天高く伸ばし始め、一気に巨大化。今ではベランダの主役の一人です。

「新雪」の個性と付き合い方
『新雪』にはもう一つ、毎年私をヒヤヒヤさせる個性があります。それは、春に新芽が展開した後、花が咲く前になぜか一度、葉が黄色くなって落ちること。
最初の年は『黒星病だ!』と大騒ぎしましたが、毎年繰り返すので、今では『ああ、今年もデトックスの時期ね』と(笑)。これも彼女の個性、品種特性なのでしょう。

もしあなたのバラの成長が遅くても、すぐに諦める必要はありません。品種の個性を理解し、長い目で見守ってあげることも、ガーデニングの醍醐味の一つです。

結論:日本のバラは本当に日本の庭で輝くのか?

さて、冒頭の仮説『日本のバラは、日本の庭で育種家の狙い通りに育つのか』。

我が家の3人を見る限り、その答えは『イエス』であり、それ以上かもしれません。彼女たちは、この庭の気候や土壌に文句も言わず、ただひたすらに枝を伸ばし、美しい花を咲かせることで、育種家の狙いが正しかったことを証明してくれているようです。

もちろん、海外のバラが持つ魅力も代えがたいものがあります。ただ、京成バラ園芸のバラたちが庭にいると、どこか『おかえり』と言われているような、不思議な安心感があるのも事実です。

美しい景色の代償 - 巨大つるバラとの甘くて厳しいトレードオフ


こうして巨大に育ったつるバラたちは、春になれば庭を埋め尽くすほどの見事な花で、私たちの苦労に何倍にもして応えてくれます。

ですが、この圧倒的な景観は、甘い蜜だけではありません。それは、膨大な枝を一本一本、冬の寒空の下で誘引するという、凄く手間のかかる作業との、甘くて厳しいトレードオフなのです。

それでも、私たちはこの手間を選びます。この苦労があるからこそ、春に咲く一輪が、より一層愛おしく感じられるのかもしれませんね。

皆さんの庭にも、そんな特別な物語を持つバラはいますか?ぜひコメントで教えてください。

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posted by 02memo at 19:15| バラの花 | 更新情報をチェックする