【バラの沼・その後】衝動買いした新品種9株のリアルな成長記録(2025年夏)。夏の終わりの状態と置き場所問題
2025年8月16日。暦の上では秋とはいえ、庭にはまだ夏の厳しい日差しが照りつけています。
「もうバラは絶対に増やさない」
そう固く誓ったはずの私が、春にひとつの大きな「事件」を起こしてしまってから、早いもので4ヶ月が経ちました。こんにちは、庭のキャパシティと己の欲望の間で揺れ動く庭主、02memoです。
▼全ての始まり…前回の「バラの沼」事件の記事はこちら
https://02memo.seesaa.net/category/27773087-1.html
1株の補充のつもりが、気づけば9株もの新しいバラ苗が庭に…。「なんでこうなった?」と我ながら呆れつつも、新人さんたちとの新しい生活が始まりました。
今回は、あの春の大騒動でお迎えした9つのバラたちが、1年で最も過酷な日本の夏をどう乗り越えたのか、そのリアルな成長記録をお届けします。そして、いまだ解決の目処が立っていない「この子たち、一体どこに植えるの?」問題についても、正直な心境を吐露したいと思います。
夏の終わりのリアルな成長記録|新苗5品種の現在
まずは、春に小さなポットで届いた「新苗」組の5品種から見ていきましょう。体力がない新苗にとって、夏の暑さと乾燥はまさに試練。正直、一番心配していたグループですが、果たしてその結果は…?
①&② 驚異の伸長!デルバールのつるバラ姉妹
『ル・タン・デ・スリーズ』と『アレキサンドラ・ダビッド・ニール』。このフランス生まれのフレンチローズ2品種は、私の心配をよそに、驚異的な成長を見せてくれました。
ル・タン・デ・スリーズ (Le Temps des Cerises)
8号のロングスリット鉢に一度鉢増ししただけですが、しなやかなつるは 1m50cm ほどにまで伸びています 。春は株の充実を優先し、たった1輪だけ花色を確認してすぐに摘みました 。だからこそ、そのエネルギーがすべて成長に向かってくれたのでしょう。バラの雑誌「New Roses」で見た、あの吸い込まれるような濃い紫の花が、この秋に見られるかと思うと、今から胸が高鳴ります 。
アレキサンドラ・ダビッド・ニール (Alexandra David-Neel)
こちらも同じく8号鉢で、つるの長さはなんと 1m80cm に達しました。この品種は、春に花を一つも咲かせず、完全に株の成長に全振りしました 。そのため、私はまだ彼女の本当の花を見たことがありません。パワフルな女性探検家の名を冠するこのバラが、一体どんな美しい顔を見せてくれるのか。期待は膨らむばかりです。
…しかし、ここでアシスタントのニッキーさんから的確なツッコミが入ります。「こんなに伸びて、本当にどこに誘引するんですか?もうフェンスは満員御礼でしょう?」と。
…その質問は、冬の私に問いかけてください。
③&④ 春に咲かせても元気!優等生な木立バラ
続いては、日本の育種家が生んだ美しい木立バラのコンビです。
コンフィチュール (Confiture) - 河本バラ園
「ジャム」という名の通り、こっくりと甘いアプリコト色が魅力の彼女。春に届いた際、たくさんの蕾が付いていたため、我慢できずに結構な数の花を咲かせてしまいました 。新苗にとっては負担が大きかったはずですが、夏を越えた今、高さは 1m ほどになり、株元からは元気なベーサルシュートも何本か発生しています 。その生命力には脱帽です。
ルクソール (Luxor) - ロサオリエンティス
2024年の最新品種で、そのシックな茶色の花色に心を奪われました。『コンフィチュール』同様、春に花を堪能したにもかかわらず、樹高は 1m に達し、元気に葉を茂らせています 。さすが育種家の木村卓功先生が生み出すバラは、美しさと強健さを兼ね備えていますね。春以降は心を鬼にして蕾をすべて摘み取り、株の成長を後押ししています 。
⑤ 心配だった1本枝からの大復活
ストロベリーミスト (Strawberry Mist) - コルデス
このバラは「New Roses」の写真で見て一目惚れでした。表がテラコッタ、裏が白というお洒落すぎる複色。しかし、春に届いたときはヒョロリとした枝が一本あるだけで、正直「この子、夏を越せるだろうか…」と一番の心配株でした 。
ですが、見てください。今では樹高 1m にまで育ち、新しいシュートも出てきて、見違えるように立派な株になりました 。春に一輪だけ花色を確認し、あとはひたすら成長に専念させたのが功を奏したようです 。
さすがの貫禄!大苗4品種の現在地
次は、春にある程度育った状態でお迎えした「大苗」組です。体力がある分、成長にも勢いがあります。
⑥ 少し心配?日本の夏に苦戦か
ダナヒュー (Dannahue) - デビッド・オースチン
2023年発表の最新イングリッシュローズ。10号ロングスリット鉢で樹高は 1m ほどと順調ですが、少し気になる点が。他のバラに比べて葉を落とし気味で、株全体が少し寂しい印象です 。もしかしたら、品種の特性として日本の高温多湿な夏が少し苦手なのかもしれません 。とはいえ、株自体はしっかりしているので、涼しくなる秋からの復活に期待しています。
⑦ 絶好調の優等生!純白の貴婦人
デスデモーナ (Desdemona) - デビッド・オースチン
『ダナヒュー』とは対照的に、こちらは絶好調そのもの。樹高は 1m10cm に達し、病気一つなく、ツヤツヤの葉を元気に茂らせています 。春に美しい花を咲かせた後も、まったく勢いが衰えません。名前は悲劇のヒロインですが、育てやすさはまさに優等生。彼女の放つ素晴らしいミルラの香りが、秋の庭に漂うのが待ち遠しいです。
⑧ 跡継ぎの重責を果たす驚異のシュート!
ブリング・ミー・サンシャイン (Bring Me Sunshine) - デビッド・オースチン
今回、9株購入のきっかけとなった、枯れた『真宙』の跡を継ぐ者。彼女には大きな期待を寄せていましたが、その期待を遥かに上回る成長を見せてくれました。つるの長さは、なんと 2m50cm! 「さすがデビッド・オースチンのつるバラ」と唸るしかありません。来年の春には、アーチを美しいアプリコットの花で覆い尽くしてくれることでしょう 。
⑨ 紫コーナー計画の主役!
カインダブルー (Kinda Blue) - コルデス
最後に紹介するのが、ホームセンターで運命の出会いを果たしたこのバラ。樹高は 1m40cm と大きく成長し、春に花も咲かせたとは思えないほどの体力です 。
そして実は、この『カインダブルー』をお迎えしたことで、私の長年の夢が一つ叶うことになりました。それは、コルデス社が誇る強健な紫の木立バラ、『ノバーリス』『プラム・パーフェクト』、そしてこの『カインダブルー』を並べて植える「紫コーナー」計画です!
最大の懸念事項「で、この9株どこに植えるの?」問題
さて、ここまで各バラの順調な成長をご報告してきました。しかし、賢明な読者の皆様はお気づきでしょう。そう、最大の問題が解決していません。
『カインダブルー』と『ブリング・ミー・サンシャイン』の場所は決まりました。しかし、残りの7株、特に1m80cmにも伸びたつるバラたちは一体どこへ…?
正直に告白します。まだ、決まっていません。
「冬までにはなんとかする!」「やらざるを得なくなれば人間やるものだ!」と自分に言い聞かせ、今はただ、この夏の終わりに元気な姿を見せてくれている彼女たちを愛でることに集中しています 。
まとめ:バラ栽培の無限ループこそがロザリアンの生きがい
バラを買う。置き場所に悩む。庭のレイアウトを考え直し、場合によってはDIYで場所を作る。そして、空いたスペースを見つけては、また新しいバラに想いを馳せる…。
この無限ループこそが、我々「バラの沼」の住人の宿命であり、最高の生きがいなのかもしれません。
新しいバラを迎えることで生まれる悩みは、庭をより良くするための新しい創造の始まりでもあります。そう、この「置き場所どうしよう問題」も、きっと次の庭づくりの楽しみへと繋がっているはずです。…と、今は楽観的に考えて、冬の自分にすべてを託したいと思います。
皆さんの庭の新人さんたちは、この夏を元気に乗り越えられましたか?ぜひコメントで、皆さんの「バラの沼」エピソードもお聞かせください。
ブログ バラを中心にガーデング情報や買い物紹介などの雑記ブログ。2011年開設。
https://02memo.seesaa.net/
YouTube ガーデニングのノウハウや生育の変化を動画でチェックできる【@02memo04】のチャンネル。
https://www.youtube.com/@02memo04
Instagram 美しいバラや花の写真やコーディネート例を【@02memo2】で発信中。
https://www.instagram.com/02memo2/
Pinterest ガーデンデザインや花のアレンジメントのアイデアが満載【02memo】のボードをチェック。
https://www.pinterest.jp/02memo/
X (Twitter) 日々の生育記録やガーデニングの豆知識を【@02memo3】から最新情報をゲット。
https://twitter.com/02memo3
#flowerlove #flower #flowers #花 #ガーデン #ガーデニング #庭 #花のある暮らし #庭のある暮らし
【関連する記事】
- 【秋バラと予約苗の罠】もう増やさないと誓ったのに…DCMの罠にハマり大苗5株予約..
- 安心感が凄いバラ】日本の気候で選抜されたバラはやっぱり強い!122株育てる庭主の..
- 【秋バラ開花】まるで絵画のよう。10月の光にきらめく秋バラ32品種。名前の由来も..
- 【魔性のバラ】もう置く場所がない!それでも欲しくなるドイツの強健バラ13選。ロザ..
- 【秋バラ開幕】涼しくなって本気を出してきた秋バラ22品種。この魅力、抗えますか?..
- 【巨大バラの沼】我が家の庭を支配する京成バラ園芸の巨大つるバラ3選。日本のバラは..
- 【ドリュのバラ、沼が深い…】完璧じゃないから愛おしい。我が家のドリュ三姉妹、ご紹..
- 【バラの沼へようこそ】デルバールは暴れん坊?個性が強すぎる10人の彼女たちを紹介..
- 【バラと秋の宿根草】9月の庭だより。19品種のバラと咲き始めた宿根草たち。秋の庭..
- 【バラ沼あるある】気づけば庭はフランスだらけ?我が家のメイアン社バラ11連発!「..
