2011年11月21日

「体制維新――大阪都 橋下徹・堺屋太一」を読んだ。

「体制維新――大阪都 橋下徹・堺屋太一」を読んだ。
関東在住なので、大阪知事、大阪市長選挙に直接関わりはないけど、報道を見ていると対決の構造が大阪のみ問題でなく、日本の抱えている問題に重なるので興味深い。
どこにでもある、最大最強の抵抗勢力である既得権への戦い。

体制維新――大阪都 (文春新書)

体制維新――大阪都.jpg

初めの1章で堺屋太一氏による、日本の閉塞した現状、今後改革していくべき内容が語れる。
20年間の下り坂で教育も文化も後退していて、日本人の多くはそれを感じていて、何とかしなければと言う思いもある。
でも政権交代を何回しても変わらない。人を変える(政権交代)、仕方変更(政策転換)では駄目で良くならないと。救う道はただひとつ体制(システム)を変えることだと。

日本は過去2回、幕末の黒船による明治維新、太平洋戦争で敗北で、体制(システム)の変更に成功して発展している。明治維新は地方から起こって全国に広がったとして、3度目の体制変更も地方から起こり、それが大阪での大阪都構想と重なると書いてある。

2章は2人の対談。
大阪市の問題と改革について。
大阪24区の区長は選挙で選ばれるのではなく、市長から任命された市役所職員だとか。
公務員もクビにできる制度を作るとか。
大阪の目指す所は、国際的な都市を目指す(ニューヨーク、ロンドン、東京)など。

3~5章は大阪維新の会の話と大阪都構想が語られる。
大阪に問題点、既得権側の露骨な妨害工作など。
私は大阪に詳しくないけど、大阪市営地下鉄が民営化すると職員の給料が民間並みに落ちるから断固阻止と主張しているってのは本当?と思ってしまう。
他の鉄道と相互乗り入れしないとか、議員の地元駅は電車が無駄に止まるとか、酷すぎるだろと思った。

6章は再び2人の対談。
国も官僚については、大阪と変わらず既得権維持にしか興味がない現状が語られて、この現状の打破を大阪から初めて、大阪をロンドン市などに匹敵する都市にして、日本も道州制などに体制(システム)変更を進めていかないならないと語られる。

体制(システム)変更のきっかけになるかもしれない、27日は気になる。
次は自分が参加できる地域で、本気の権力抗争による体制(システム)変更に参加したい。

体制維新――大阪都 (文春新書)体制維新――大阪都 (文春新書)
橋下 徹・堺屋 太一

文藝春秋 2011-11-01
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ラベル:書籍
posted by 02memo at 22:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | 更新情報をチェックする
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