オリビア・ローズ・オースチン Olivia rose Austin⠀ピンクの花が咲いた。2025年4月24日
オリビア・ローズ・オースチン:イングリッシュローズの優美な魅力と育て方完全ガイド
オリビア・ローズ・オースチン(Olivia Rose Austin)は、デビッド・オースチン社が手掛けた傑作とも言えるイングリッシュローズです。その美しいソフトピンクの花と上品な香り、そして四季咲きという特性から、多くのバラ愛好家に愛されています。今回は、この魅力的なバラの特徴や育て方について詳しく解説していきます。
オリビア・ローズ・オースチンの基本情報
オリビア・ローズ・オースチンは、イギリスの有名なバラ育種家デビッド・オースチン氏によって2014年に発表されたイングリッシュローズ(シュラブローズ)です。このバラは、デビッド・オースチン氏の孫娘の名前にちなんで命名されました。
基本データ:
学名: Rosa 'Ausmixture'
系統: イングリッシュローズ(シュラブローズ)
作出: デビッド・オースチン社(イギリス)
発表年: 2014年
花色: ソフトピンク
花径: 約8cm
花形: ロゼット咲き(カップ咲きからロゼット咲きへと変化)
花弁数: 約90枚
香り: 中香(フルーティな香りとオールドローズの香りが混ざった上品な香り)
樹高: 約100〜120cm
樹形: コンパクトな直立性
開花: 四季咲き(春から秋まで繰り返し咲く)
耐病性: 優れている(黒星病やうどんこ病に強い)
オリビア・ローズ・オースチンの魅力
1. 美しい花の形と色
オリビア・ローズ・オースチンの最大の魅力は、その花の美しさにあります。つぼみの段階では深いピンク色をしていますが、開花するにつれてソフトなピンク色へと変化していきます。満開になると、約90枚もの花弁が幾重にも重なり合い、古典的で優雅なロゼット形を形成します。中心部分はややくすんだピンク色で、外側に向かって色が明るくなっていく繊細なグラデーションも見どころです。
この花は、最初はカップ状に開き、徐々に平らなロゼット形へと変化していくため、一つの花でも異なる表情を楽しむことができます。また、花弁の縁がわずかに波打つような質感も、このバラの優美さを引き立てています。
2. 素晴らしい香り
オリビア・ローズ・オースチンは、フルーティな香りとオールドローズの伝統的な香りが絶妙に調和した中香を放ちます。朝露がついた花を近くで嗅ぐと、ラズベリーやレモンを思わせる爽やかな香りに、わずかなバラの深い香りが混ざり合う独特の香りを楽しむことができます。
この香りは強すぎず弱すぎず、庭にいると自然と香りが漂ってくる程度の上品さがあります。切り花として室内に飾っても、空間に優しい香りを広げてくれます。
3. 優れた開花性
オリビア・ローズ・オースチンの大きな特徴として、四季咲きという性質があります。春の一番花が最も豪華ですが、その後も休むことなく秋まで次々と花を咲かせ続けます。特に、他のイングリッシュローズと比較しても花つきがよく、花の数が多いという点が高く評価されています。
一度に複数の花を咲かせるため、一株だけでも存在感があり、庭のアクセントとして素晴らしい効果を発揮します。また、開花期間が長いため、長い期間にわたって美しい花と香りを楽しむことができます。
4. 健康的な生育と高い耐病性
オリビア・ローズ・オースチンは、バラの大敵である黒星病や白粉病に対する耐性が高く、初心者でも比較的育てやすい品種です。葉は濃い緑色で光沢があり、健康的な印象を与えます。
また、コンパクトで整った樹形に育つ特性があるため、庭のスペースを取りすぎることなく育てることができます。比較的若い株でも花付きが良いという特徴もあり、植えてからすぐに花を楽しめる点も魅力の一つです。
オリビア・ローズ・オースチンの育て方
1. 植え付け
最適な植え付け時期:
春(3月下旬〜4月)
秋(10月〜11月)
気候が安定し、極端な暑さや寒さがない時期に植え付けるのが理想的です。
植え付け場所:
日当たりの良い場所を選びましょう。一日に最低6時間の日光が当たる場所が理想的です。ただし、真夏の強い日差しは避けた方が良いので、西日が強く当たる場所は避けるか、遮光対策を行いましょう。
植え付け手順:
直径と深さ約60cmの植え穴を掘ります
土を掘り起こし、堆肥や腐葉土、バラ専用の土などを混ぜて土壌を改良します
植え穴の中心に苗を置き、根がまっすぐ下に伸びるようにします
接ぎ木部分(根と幹の境目付近にある膨らみ)が地表から2〜3cm上になるように調整します
土を戻し、しっかりと押さえて固定します
たっぷりと水をやります
マルチング(腐葉土や堆肥を根元に敷く)を行うと、乾燥防止や雑草対策になります
2. 水やり
バラは水を好む植物ですが、過湿も苦手です。土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えるのが基本です。
水やりのポイント:
朝か夕方の涼しい時間帯に水やりをしましょう
株元に直接水をかけるのではなく、根元の土に向けて水をやります
夏場は毎日、春秋は2〜3日に1回程度を目安にします
冬は休眠期に入るため、乾燥しすぎない程度に控えめにします
鉢植えの場合は、特に水切れに注意しましょう
3. 肥料
オリビア・ローズ・オースチンを美しく咲かせるためには、適切な肥料管理が重要です。
肥料の種類と与え方:
基本肥料(元肥): 植え付け時や早春に緩効性の有機肥料を施します
追肥: 開花期前(4月頃)と一番花後(6月頃)に、バラ専用肥料を与えます
液体肥料: 開花期間中は2週間に1回程度、薄めた液体肥料を与えると花付きが良くなります
秋肥: 9月頃に緩効性肥料を少量与えると、翌年の生育に好影響を与えます
肥料を与える際は、説明書の用量を守り、根元から少し離して施すようにしましょう。
4. 剪定
オリビア・ローズ・オースチンは、適切な剪定によってさらに花付きが良くなり、美しい樹形を保つことができます。
剪定の時期と方法:
冬剪定(強剪定): 2月〜3月頃、休眠期に行います。樹高の1/2〜1/3程度に切り詰めます
夏剪定(軽剪定): 一番花が終わった6月頃に行います。花がら摘みを兼ねて、花茎を2〜3節残して切ります
花がら摘み: 花が終わったら、こまめに花がらを摘み取ります。次の花が早く咲くようになります
剪定の基本ルール:
枯れた枝や病気の枝は根元から切り取ります
内向きに伸びている枝や交差している枝を取り除きます
中心部に風通しと日光が入るようにします
切り口は芽の上約5mmの位置で、芽の反対側に斜めに切ります
5. 病害虫対策
オリビア・ローズ・オースチンは比較的病気に強いバラですが、予防的な対策を行うことで、さらに健康に育てることができます。
主な病気と対策:
黒星病: 葉に黒い斑点ができる病気です。風通しを良くし、被害葉は早めに取り除きましょう
白粉病: 葉や茎に白い粉状のものが付く病気です。湿度管理と風通しの改善が効果的です
うどんこ病: 葉に白い粉をふいたような症状が出ます。重曹水スプレーなどが効果的です
主な害虫と対策:
アブラムシ: 新芽や蕾に集まります。水で洗い流すか、市販の薬剤を使用します
ハダニ: 葉の裏に寄生し、葉を黄色く変色させます。水を葉の裏側に強く噴射するか、天敵(カブリダニなど)を活用します
カイガラムシ: 枝や幹に付着します。見つけたら歯ブラシなどでこすり落とします
予防策として、定期的に葉水(葉に水をかける)を行うと、害虫の発生を抑えることができます。また、春と秋には予防的に薬剤散布を行うことも効果的です。
6. 鉢植えでの育て方
オリビア・ローズ・オースチンは鉢植えでも十分に育てることができます。
鉢植えのポイント:
直径40cm以上、深さ30cm以上の大きな鉢を選びましょう
鉢底には必ず排水用の穴が開いているものを選びます
鉢底石を敷き、その上にバラ専用の培養土を入れます
水はけと通気性を確保するため、赤玉土やパーライトを混ぜると良いでしょう
夏は朝夕2回の水やりが必要になることもあります
2〜3年に一度は鉢植え替えを行うことをおすすめします
オリビア・ローズ・オースチンの活用法
1. ガーデンでの使い方
コンパクトな樹形と繰り返し咲く特性を活かして、様々な場所で楽しむことができます。
おすすめの植栽場所:
花壇の中央や手前のアクセントとして
低い生垣として数株を一列に植える
アーチやオベリスクに誘引して立体的に楽しむ
庭の入り口や窓辺など、香りを楽しめる場所に配置する
2. 切り花としての楽しみ方
オリビア・ローズ・オースチンは切り花としても素晴らしい持ちの良さを示します。
切り花のコツ:
朝の涼しい時間帯に、八分咲き程度の花を選びます
鋭利なハサミで、斜めにカットします
すぐに水に浸し、茎の切り口が乾かないようにします
花瓶の水は2日ごとに交換すると長持ちします
葉が水に浸からないように注意しましょう
3. 香りを楽しむ
オリビア・ローズ・オースチンの素晴らしい香りは、様々な形で楽しむことができます。
香りの楽しみ方:
切り花として室内に飾る
ドライフラワーにして長期間香りを楽しむ
ポプリの材料として活用する
香りの強い朝や雨上がりに庭で香りを楽しむ
まとめ
オリビア・ローズ・オースチンは、繰り返し咲く四季咲き性、美しいソフトピンクの花色、上品な香り、そして丈夫で育てやすい性質を持つ、まさに理想的なイングリッシュローズです。初心者からベテランまで、多くのバラ愛好家に愛される理由がここにあります。
適切な管理を行えば、春から秋まで長期間にわたって美しい花を咲かせ続け、庭に彩りと香りをもたらしてくれることでしょう。ぜひ、オリビア・ローズ・オースチンを育てて、その魅力を存分に堪能してみてください。
日当たりと風通しの良い場所で、適切な水やりと肥料管理、そして定期的な剪定を行うことで、このバラはさらに美しく成長し、皆さんの庭を彩る素晴らしい存在となることでしょう。
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2025年04月24日
デビッド・オースチン愛の証―オリビア・ローズ・オースチンで手軽に楽しむバラ栽培 Olivia rose Austin⠀ピンクの花が咲いた。2025年4月24日
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深紅の美学|アンプルール・デュ・マロックで楽しむオールドローズの世界 Empereur du Maroc⠀赤黒の花が増えてきた。2025年4月24日
アンプルール・デュ・マロック Empereur du Maroc⠀赤黒の花が増えてきた。2025年4月24日
【オールドローズ】'アンプルール・デュ・マロック'育て方|赤黒い花が増加中!HP系の剪定も解説
「アンプルール・デュ・マロック Empereur du Maroc 赤黒の花が増えてきた。2025年4月24日」
春バラのシーズンが本格化し、庭が日に日に華やかさを増していく4月24日。昨日咲き始めたオールドローズ、「アンプルール・デュ・マロック」が、今日はさらに花数を増やし、その存在感を一層高めています! ベルベットのような質感を持つ、深い濃赤紫色、まさに「赤黒」と呼びたくなるような花々が、庭の一角で高貴なオーラを放ち始めました。そして、風に乗って漂い始める、甘く濃厚なダマスクの香り…。これぞオールドローズの真髄、五感で味わう贅沢な時間です。
「モロッコの皇帝」の名を持つこの歴史あるバラは、1858年にフランスで作出されたハイブリッドパーペチュアル(HP)系。オールドローズでありながら返り咲きの性質を持ち、その深い色彩と素晴らしい香りで、時代を超えて多くのバラ愛好家を魅了し続けています。
「この深い色のバラ、本当に素敵!」
「オールドローズの育て方、特にHP系の管理って?」
「返り咲きさせるための剪定のコツを知りたい」
この記事では、そんな開花が進んできた 'アンプルール・デュ・マロック' に改めて注目し、その基本情報から歴史的背景、心惹かれる魅力、そしてオールドローズ・HP系としての詳しい育て方、剪定や仕立て方のコツまで、徹底的に解説していきます。
この記事を読めば、あなたも 'アンプルール・デュ・マロック' の育て方のポイントをマスターし、その深い色彩と甘美な香りを存分に楽しむことができるようになるはずです。さあ、時を超えて愛されるオールドローズの世界へ、一緒に足を踏み入れてみましょう!
この記事を書いている人
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1. モロッコの皇帝:オールドローズ 'アンプルール・デュ・マロック' とは?
まずは、「アンプルール・デュ・マロック」がどのようなバラなのか、その基本的なプロフィールと歴史的背景を見ていきましょう。
作出: 1858年 / フランス / Bertrand Guinoiseau-Flon氏
別名: Emperor of Morocco (エンペラー・オブ・モロッコ)
系統: HP (ハイブリッド・パーペチュアル) / オールドローズ
19世紀中頃に流行した系統で、「パーペチュアル(Perpetual=永続的な、繰り返す)」の名が示す通り、オールドローズの中では返り咲き性が強いのが特徴です。モダンローズ(特にハイブリッド・ティー)の重要な親となりました。多くは香りが良く、しっかりとした樹形を持ちます。
樹形: シュラブ・ローズ(またはつる性として扱われることも)。枝は直立性に伸びる傾向があり、しっかりしています。強めの剪定で木立性のようにも育てられます。
樹高: 2.5m ~ 3m程度に伸長する可能性があります(つる状に伸ばした場合)。剪定によって1.5m程度のシュラブとしても管理可能です。
咲き方: 返り咲き。主に春に多くの花が咲き、適切な管理で夏以降も繰り返し花を咲かせます。
花色: 濃赤紫色~クリムゾンレッド。しばしば「赤黒い」と表現される、非常に深みのあるベルベットのような色合い。咲き進んだり、散り際には紫色がかってくることもあります。
花形: 半剣弁八重咲き~ロゼット咲き。外側の花弁がやや反り返り、中心部はクォーターロゼット状に開くことも。クラシカルで優雅な花形です。
花径: 中輪 (約6cm~8cm程度)
香り: 強香。オールドローズ特有の、甘く濃厚なダマスク香を強く放ちます。
葉: やや濃い緑色の葉。
耐病性: オールドローズ、特にHP系はうどんこ病に弱い傾向があるため注意が必要です。黒星病への耐性は中程度とされます。
歴史を感じるロマン
1858年作出ということは、日本で言えば幕末の頃。そんな時代から存在し、今もなお愛され続けているという事実に、深いロマンを感じずにはいられません。モダンローズにはない、歴史の重みと物語性を秘めたバラと言えるでしょう。
2. 'アンプルール・デュ・マロック' 5つの魅力:なぜ人々を惹きつけるのか?
この歴史あるバラが、現代のガーデナーをも魅了し続ける理由は、その独特の個性と魅力にあります。
魅力1:息をのむほど深い! ベルベットのような「赤黒」の花色
最大の特徴は、他に類を見ないほど**深みのある濃赤紫色(クリムゾンレッド)**です。「赤黒い」と表現されることもあるその色は、まるで高級なベルベットのような質感さえ感じさせ、非常にシックで高貴な印象を与えます。光の当たり具合によって陰影が生まれ、ミステリアスな雰囲気も醸し出します。花数が増えてくると、その存在感は圧倒的です。
魅力2:クラシカルで優雅、オールドローズならではの花形
半剣弁の蕾が開き始めると、花弁が重なり合い、時には中心部がクォーター状に割れる美しいロゼット咲きになります。整然としたモダンローズとは異なる、どこか自由で優雅な花形は、オールドローズならではの魅力です。
魅力3:むせ返るような甘美な香り! 強烈なダマスク香
オールドローズの真髄ともいえる、濃厚で甘美なダマスク香を強く放ちます。開花期には、その芳醇な香りが庭を満たし、五感を満たす贅沢な時間をもたらしてくれます。花数が増えるにつれて、香りもより一層強くなっていることでしょう。香りの良さを重視する方には、たまらない魅力です。
魅力4:オールドローズなのに繰り返し咲く! 返り咲き性の喜び
多くの一季咲きのオールドローズとは異なり、ハイブリッド・パーペチュアル系の'アンプルール・デュ・マロック'は返り咲き性を持っています。春の素晴らしい開花の後も、夏や秋に再び花を咲かせてくれる可能性があるのです。長く花を楽しめるのは大きなメリットです。
魅力5:仕立て方で表情が変わる! 多彩な樹形
枝が比較的しっかりと直立気味に伸びる性質を持ちますが、枝を伸ばせばつるバラのようにフェンスやオベリスクに誘引することも可能です。一方で、冬に強めに剪定すれば、コンパクトな木立性のシュラブとして鉢植えなどで楽しむこともできます。庭のスペースや好みに合わせて、様々な仕立て方ができるのも魅力です。
3. 'アンプルール・デュ・マロック' の育て方【完全ガイド】オールドローズHP系の管理法
ここからは、「アンプルール・デュ・マロック」を元気に育て、その深い魅力を持つ花を毎年楽しむための具体的な方法を、詳しく解説していきます。オールドローズ、特にHP系の特性を理解することがポイントです。
3.1. 植え付け:最適な環境で皇帝をお迎え!
場所選び(最重要):
日当たり: バラの基本通り、日当たりと風通しの良い場所が最適です。最低でも1日に6時間以上の日照を確保しましょう。
風通し: HP系はうどんこ病にかかりやすい傾向があるため、特に風通しの良さが重要です。壁際や込み合った場所は避け、株周りの空気の流れが良い場所を選びましょう。
スペース: つる状に伸ばす場合は3m程度のスペースを、シュラブとして育てる場合でも1.5m程度のスペースを確保しましょう。
土壌:
水はけと水持ちが良く、有機質に富んだ肥沃な土壌を好みます。
市販の「バラ用培養土」を使用するのが簡単です。
地植えの場合は、深く耕し、堆肥、腐葉土、元肥を十分に混ぜ込んで土壌改良を行います。
植え付け時期:
大苗(裸苗、ポット苗): 休眠期の**秋(10月下旬~11月)または冬(1月~2月)**が最適。
植え付け方法:
苗の根鉢の扱いは通常のバラと同じです。
植え穴または鉢に、接ぎ木部分が地面より少し上に出るように植え付けます。
植え付け後は水をたっぷりと与え、支柱を立てて安定させます。
3.2. 水やり:基本を守って、過湿に注意
基本: 土の表面が乾いたら、鉢植えの場合は鉢底から水が流れ出るまで、地植えの場合は株元にたっぷりと与える。
頻度: 季節や天候により調整します。生育期・開花期は水切れに注意し、冬は控えめに。
注意点: 過湿は根腐れや病気の原因になります。特に風通しが悪い場所では注意が必要です。
3.3. 肥料:返り咲きと健全な成長のために
HP系は返り咲き性があり、比較的肥料を好む傾向があるとも言われます。適切な施肥で、繰り返し開花を促しましょう。
寒肥(元肥): 冬(12月~1月頃)に、有機質肥料や緩効性化成肥料を株元に施します。
追肥:
芽出し肥: 春(3月頃)に緩効性化成肥料を与えます。
開花期の追肥: 花が咲き始めたこの時期(4月下旬~)、開花エネルギーを補給し、次の蕾の成長を促すために、液体肥料を週に1回程度与えるのが効果的です。
【重要】お礼肥(花後): 春の一番花が終わったら、返り咲きを促すために必ずお礼肥(緩効性肥料や液体肥料)を与えます。夏や秋の花後も同様に施します。
秋肥: 夏剪定後(8月下旬~9月頃)に追肥します。
ポイント: バラ専用肥料が便利です。与えすぎは禁物ですが、肥料切れにも注意が必要です。
3.4. 病害虫対策:特に「うどんこ病」に注意!
オールドローズ、特にHP系は、うどんこ病にかかりやすい傾向があります。予防的な対策が重要です。
うどんこ病対策:
風通しを最優先: 剪定で枝を整理し、誘引で枝が重ならないようにし、株全体の風通しを良く保ちます。
適切な施肥: 窒素過多はうどんこ病を助長します。バランスの取れた施肥を心がけます。
早期発見・対処: 葉や新芽に白い粉を見つけたら、すぐにその部分を取り除くか、初期段階で薬剤を散布します。
予防散布: 発生しやすい時期(春・秋)には、予防効果のある殺菌剤を定期的に散布することも有効です。
その他の病害虫: 黒星病、アブラムシ、ハダニ、チュウレンジハバチなども発生する可能性があるので、定期的な観察と対処が必要です。特にアブラムシは咲き始めの花にも付きやすいので注意しましょう。
4. 【重要】剪定と仕立て方:HP系の特性を活かす!
'アンプルール・デュ・マロック' はシュラブとしても、つるバラとしても育てられます。仕立て方に合わせた剪定がポイントです。
4.1. HP系の剪定の考え方
返り咲き性を促すため、花後の剪定が重要。
冬剪定で樹形を作り、古い枝を整理して株を若返らせる。
仕立て方(木立 or つる)によって剪定の深さを変える。
4.2. 冬剪定(1月~2月):仕立て方に合わせて調整
① 木立風(ブッシュ)に仕立てる場合:
全体の高さの1/2~1/3程度まで、やや深めに切り詰めます。
枯れ枝、病気枝、細枝、内向枝、古い枝(3~4年以上)を整理します。
残す枝は外向きの良い芽の上で切ります。
② つる状(クライマー)に仕立てる場合:
枯れ枝や細い枝、混み合った枝などを整理するのは同じです。
元気の良い長いシュートを数本選び、主枝として残します。 これらの主枝は先端を軽く切り詰める程度にします。
主枝から出ている側枝を、付け根から2~3芽残して短く切り詰めます。
冬剪定後に、構造物へ誘引し直します。枝が硬めなので、若い枝を中心に行い、無理に曲げないように注意します。
4.3. 花後の剪定(随時):返り咲きを促す重要な作業!
HP系の返り咲き性を引き出すためには、花後の剪定が非常に重要です。
方法: 春の一番花が終わったら、咲いた枝の長さの約半分程度の位置で切り戻します。良い芽(5枚葉の付け根にある芽)の上で切ります。
効果: このやや深めの切り戻しが刺激となり、新しいシュートが発生しやすくなり、夏から秋にかけての返り咲きを促します。
繰り返し: 夏や秋に咲いた花の後も、同様に切り戻しを行うことで、次の開花を期待できます。
4.4. 夏剪定(任意)
秋に良い花を咲かせたい場合は、8月下旬~9月上旬に、軽く全体の枝を切り戻して樹形を整えます。
4.5. 仕立て方の選択肢
直立性のシュラブ: 自然樹形を活かし、庭の中~後方に植えて存在感を出す。
鉢植え: 冬剪定で高さを調整し、大きめの鉢(10号以上)で育てる。
フェンス・トレリス: 枝が硬めなので、直線的な誘引がしやすい。扇状に広げる。
オベリスク・ポール: 若いしなやかな枝を選んで巻き付けるように誘引する。
5. 'アンプルール・デュ・マロック' を楽しむガーデンアイデア
その深い花色と香りは、庭に特別な雰囲気をもたらします。
シック&エレガントな庭の主役に: 濃赤紫色は、庭全体を引き締め、落ち着いた大人の雰囲気を演出します。メインとなる場所に植えて、その存在感を楽しみましょう。咲き始めたばかりの今、その魅力は格別です。
美しい色彩のコントラスト:
淡い色のバラと: 'ピエール・ドゥ・ロンサール' のような淡いピンクや、白、アプリコット系のバラと組み合わせると、色の対比が非常に美しく、お互いを引き立て合います。
シルバーリーフと: ラムズイヤーやサントリナ、アルテミシアなどのシルバーリーフプランツと合わせると、シックで洗練された組み合わせになります。
香りのガーデンに: 強烈なダマスク香は、香りのガーデンには欠かせません。ラベンダーや他の香りの良いオールドローズなどと組み合わせて、香りの競演を楽しむのも素敵です。
切り花として贅沢な香りを室内に: 深い色合いと濃厚な香りを、切り花として室内で楽しむのは最高の贅沢です。一輪だけでも、部屋中に香りが広がります。咲き始めたばかりの花を飾るのも良いですね。
6. まとめ:時を超えて愛される、深紅の皇帝、開花!
今回は、160年以上もの間愛され続けているオールドローズ、「アンプルール・デュ・マロック」について、その魅力と育て方の詳細をご紹介しました。
アンプルール・デュ・マロックは、ベルベットのような深い濃赤紫色(赤黒)の花と、濃厚なダマスク香が魅力のハイブリッド・パーペチュアル系オールドローズ。
オールドローズでありながら返り咲き性があり、春以降も花を楽しめる可能性がある。
樹形は直立性のシュラブで、つるバラのように仕立てることも可能。
育て方のポイントは、日当たりと風通しの確保、HP系の特性に合わせた剪定(特に花後のやや深めの切り戻し)、そしてうどんこ病への注意。
歴史を感じさせる佇まいと、モダンローズにはない深い魅力を持つ。
今日、庭で咲く花の数を増やし始めた「アンプルール・デュ・マロック」。そのベルベットのような質感と、これからますます強くなるであろう甘美なダマスクの香りは、まさに五感を満たす喜びです。
歴史とロマン、そして圧倒的な個性を持つオールドローズ 'アンプルール・デュ・マロック'。少し手がかかる部分もありますが、それを補って余りある魅力と育てる喜びがあります。ぜひ、あなたの庭に「モロッコの皇帝」をお迎えしてみませんか?
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アンプルール・デュ・マロック Empereur du Maroc Bertrand Guinoiseau-Flon フランス ツル シュラブ・ローズ オールドローズ HP ハイブリットパーペチュアル 返り咲き 赤系統 濃赤紫色 半剣弁八重咲き 中輪 強香
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【オールドローズ】'アンプルール・デュ・マロック'育て方|赤黒い花が増加中!HP系の剪定も解説
「アンプルール・デュ・マロック Empereur du Maroc 赤黒の花が増えてきた。2025年4月24日」
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「モロッコの皇帝」の名を持つこの歴史あるバラは、1858年にフランスで作出されたハイブリッドパーペチュアル(HP)系。オールドローズでありながら返り咲きの性質を持ち、その深い色彩と素晴らしい香りで、時代を超えて多くのバラ愛好家を魅了し続けています。
「この深い色のバラ、本当に素敵!」
「オールドローズの育て方、特にHP系の管理って?」
「返り咲きさせるための剪定のコツを知りたい」
この記事では、そんな開花が進んできた 'アンプルール・デュ・マロック' に改めて注目し、その基本情報から歴史的背景、心惹かれる魅力、そしてオールドローズ・HP系としての詳しい育て方、剪定や仕立て方のコツまで、徹底的に解説していきます。
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1. モロッコの皇帝:オールドローズ 'アンプルール・デュ・マロック' とは?
まずは、「アンプルール・デュ・マロック」がどのようなバラなのか、その基本的なプロフィールと歴史的背景を見ていきましょう。
作出: 1858年 / フランス / Bertrand Guinoiseau-Flon氏
別名: Emperor of Morocco (エンペラー・オブ・モロッコ)
系統: HP (ハイブリッド・パーペチュアル) / オールドローズ
19世紀中頃に流行した系統で、「パーペチュアル(Perpetual=永続的な、繰り返す)」の名が示す通り、オールドローズの中では返り咲き性が強いのが特徴です。モダンローズ(特にハイブリッド・ティー)の重要な親となりました。多くは香りが良く、しっかりとした樹形を持ちます。
樹形: シュラブ・ローズ(またはつる性として扱われることも)。枝は直立性に伸びる傾向があり、しっかりしています。強めの剪定で木立性のようにも育てられます。
樹高: 2.5m ~ 3m程度に伸長する可能性があります(つる状に伸ばした場合)。剪定によって1.5m程度のシュラブとしても管理可能です。
咲き方: 返り咲き。主に春に多くの花が咲き、適切な管理で夏以降も繰り返し花を咲かせます。
花色: 濃赤紫色~クリムゾンレッド。しばしば「赤黒い」と表現される、非常に深みのあるベルベットのような色合い。咲き進んだり、散り際には紫色がかってくることもあります。
花形: 半剣弁八重咲き~ロゼット咲き。外側の花弁がやや反り返り、中心部はクォーターロゼット状に開くことも。クラシカルで優雅な花形です。
花径: 中輪 (約6cm~8cm程度)
香り: 強香。オールドローズ特有の、甘く濃厚なダマスク香を強く放ちます。
葉: やや濃い緑色の葉。
耐病性: オールドローズ、特にHP系はうどんこ病に弱い傾向があるため注意が必要です。黒星病への耐性は中程度とされます。
歴史を感じるロマン
1858年作出ということは、日本で言えば幕末の頃。そんな時代から存在し、今もなお愛され続けているという事実に、深いロマンを感じずにはいられません。モダンローズにはない、歴史の重みと物語性を秘めたバラと言えるでしょう。
2. 'アンプルール・デュ・マロック' 5つの魅力:なぜ人々を惹きつけるのか?
この歴史あるバラが、現代のガーデナーをも魅了し続ける理由は、その独特の個性と魅力にあります。
魅力1:息をのむほど深い! ベルベットのような「赤黒」の花色
最大の特徴は、他に類を見ないほど**深みのある濃赤紫色(クリムゾンレッド)**です。「赤黒い」と表現されることもあるその色は、まるで高級なベルベットのような質感さえ感じさせ、非常にシックで高貴な印象を与えます。光の当たり具合によって陰影が生まれ、ミステリアスな雰囲気も醸し出します。花数が増えてくると、その存在感は圧倒的です。
魅力2:クラシカルで優雅、オールドローズならではの花形
半剣弁の蕾が開き始めると、花弁が重なり合い、時には中心部がクォーター状に割れる美しいロゼット咲きになります。整然としたモダンローズとは異なる、どこか自由で優雅な花形は、オールドローズならではの魅力です。
魅力3:むせ返るような甘美な香り! 強烈なダマスク香
オールドローズの真髄ともいえる、濃厚で甘美なダマスク香を強く放ちます。開花期には、その芳醇な香りが庭を満たし、五感を満たす贅沢な時間をもたらしてくれます。花数が増えるにつれて、香りもより一層強くなっていることでしょう。香りの良さを重視する方には、たまらない魅力です。
魅力4:オールドローズなのに繰り返し咲く! 返り咲き性の喜び
多くの一季咲きのオールドローズとは異なり、ハイブリッド・パーペチュアル系の'アンプルール・デュ・マロック'は返り咲き性を持っています。春の素晴らしい開花の後も、夏や秋に再び花を咲かせてくれる可能性があるのです。長く花を楽しめるのは大きなメリットです。
魅力5:仕立て方で表情が変わる! 多彩な樹形
枝が比較的しっかりと直立気味に伸びる性質を持ちますが、枝を伸ばせばつるバラのようにフェンスやオベリスクに誘引することも可能です。一方で、冬に強めに剪定すれば、コンパクトな木立性のシュラブとして鉢植えなどで楽しむこともできます。庭のスペースや好みに合わせて、様々な仕立て方ができるのも魅力です。
3. 'アンプルール・デュ・マロック' の育て方【完全ガイド】オールドローズHP系の管理法
ここからは、「アンプルール・デュ・マロック」を元気に育て、その深い魅力を持つ花を毎年楽しむための具体的な方法を、詳しく解説していきます。オールドローズ、特にHP系の特性を理解することがポイントです。
3.1. 植え付け:最適な環境で皇帝をお迎え!
場所選び(最重要):
日当たり: バラの基本通り、日当たりと風通しの良い場所が最適です。最低でも1日に6時間以上の日照を確保しましょう。
風通し: HP系はうどんこ病にかかりやすい傾向があるため、特に風通しの良さが重要です。壁際や込み合った場所は避け、株周りの空気の流れが良い場所を選びましょう。
スペース: つる状に伸ばす場合は3m程度のスペースを、シュラブとして育てる場合でも1.5m程度のスペースを確保しましょう。
土壌:
水はけと水持ちが良く、有機質に富んだ肥沃な土壌を好みます。
市販の「バラ用培養土」を使用するのが簡単です。
地植えの場合は、深く耕し、堆肥、腐葉土、元肥を十分に混ぜ込んで土壌改良を行います。
植え付け時期:
大苗(裸苗、ポット苗): 休眠期の**秋(10月下旬~11月)または冬(1月~2月)**が最適。
植え付け方法:
苗の根鉢の扱いは通常のバラと同じです。
植え穴または鉢に、接ぎ木部分が地面より少し上に出るように植え付けます。
植え付け後は水をたっぷりと与え、支柱を立てて安定させます。
3.2. 水やり:基本を守って、過湿に注意
基本: 土の表面が乾いたら、鉢植えの場合は鉢底から水が流れ出るまで、地植えの場合は株元にたっぷりと与える。
頻度: 季節や天候により調整します。生育期・開花期は水切れに注意し、冬は控えめに。
注意点: 過湿は根腐れや病気の原因になります。特に風通しが悪い場所では注意が必要です。
3.3. 肥料:返り咲きと健全な成長のために
HP系は返り咲き性があり、比較的肥料を好む傾向があるとも言われます。適切な施肥で、繰り返し開花を促しましょう。
寒肥(元肥): 冬(12月~1月頃)に、有機質肥料や緩効性化成肥料を株元に施します。
追肥:
芽出し肥: 春(3月頃)に緩効性化成肥料を与えます。
開花期の追肥: 花が咲き始めたこの時期(4月下旬~)、開花エネルギーを補給し、次の蕾の成長を促すために、液体肥料を週に1回程度与えるのが効果的です。
【重要】お礼肥(花後): 春の一番花が終わったら、返り咲きを促すために必ずお礼肥(緩効性肥料や液体肥料)を与えます。夏や秋の花後も同様に施します。
秋肥: 夏剪定後(8月下旬~9月頃)に追肥します。
ポイント: バラ専用肥料が便利です。与えすぎは禁物ですが、肥料切れにも注意が必要です。
3.4. 病害虫対策:特に「うどんこ病」に注意!
オールドローズ、特にHP系は、うどんこ病にかかりやすい傾向があります。予防的な対策が重要です。
うどんこ病対策:
風通しを最優先: 剪定で枝を整理し、誘引で枝が重ならないようにし、株全体の風通しを良く保ちます。
適切な施肥: 窒素過多はうどんこ病を助長します。バランスの取れた施肥を心がけます。
早期発見・対処: 葉や新芽に白い粉を見つけたら、すぐにその部分を取り除くか、初期段階で薬剤を散布します。
予防散布: 発生しやすい時期(春・秋)には、予防効果のある殺菌剤を定期的に散布することも有効です。
その他の病害虫: 黒星病、アブラムシ、ハダニ、チュウレンジハバチなども発生する可能性があるので、定期的な観察と対処が必要です。特にアブラムシは咲き始めの花にも付きやすいので注意しましょう。
4. 【重要】剪定と仕立て方:HP系の特性を活かす!
'アンプルール・デュ・マロック' はシュラブとしても、つるバラとしても育てられます。仕立て方に合わせた剪定がポイントです。
4.1. HP系の剪定の考え方
返り咲き性を促すため、花後の剪定が重要。
冬剪定で樹形を作り、古い枝を整理して株を若返らせる。
仕立て方(木立 or つる)によって剪定の深さを変える。
4.2. 冬剪定(1月~2月):仕立て方に合わせて調整
① 木立風(ブッシュ)に仕立てる場合:
全体の高さの1/2~1/3程度まで、やや深めに切り詰めます。
枯れ枝、病気枝、細枝、内向枝、古い枝(3~4年以上)を整理します。
残す枝は外向きの良い芽の上で切ります。
② つる状(クライマー)に仕立てる場合:
枯れ枝や細い枝、混み合った枝などを整理するのは同じです。
元気の良い長いシュートを数本選び、主枝として残します。 これらの主枝は先端を軽く切り詰める程度にします。
主枝から出ている側枝を、付け根から2~3芽残して短く切り詰めます。
冬剪定後に、構造物へ誘引し直します。枝が硬めなので、若い枝を中心に行い、無理に曲げないように注意します。
4.3. 花後の剪定(随時):返り咲きを促す重要な作業!
HP系の返り咲き性を引き出すためには、花後の剪定が非常に重要です。
方法: 春の一番花が終わったら、咲いた枝の長さの約半分程度の位置で切り戻します。良い芽(5枚葉の付け根にある芽)の上で切ります。
効果: このやや深めの切り戻しが刺激となり、新しいシュートが発生しやすくなり、夏から秋にかけての返り咲きを促します。
繰り返し: 夏や秋に咲いた花の後も、同様に切り戻しを行うことで、次の開花を期待できます。
4.4. 夏剪定(任意)
秋に良い花を咲かせたい場合は、8月下旬~9月上旬に、軽く全体の枝を切り戻して樹形を整えます。
4.5. 仕立て方の選択肢
直立性のシュラブ: 自然樹形を活かし、庭の中~後方に植えて存在感を出す。
鉢植え: 冬剪定で高さを調整し、大きめの鉢(10号以上)で育てる。
フェンス・トレリス: 枝が硬めなので、直線的な誘引がしやすい。扇状に広げる。
オベリスク・ポール: 若いしなやかな枝を選んで巻き付けるように誘引する。
5. 'アンプルール・デュ・マロック' を楽しむガーデンアイデア
その深い花色と香りは、庭に特別な雰囲気をもたらします。
シック&エレガントな庭の主役に: 濃赤紫色は、庭全体を引き締め、落ち着いた大人の雰囲気を演出します。メインとなる場所に植えて、その存在感を楽しみましょう。咲き始めたばかりの今、その魅力は格別です。
美しい色彩のコントラスト:
淡い色のバラと: 'ピエール・ドゥ・ロンサール' のような淡いピンクや、白、アプリコット系のバラと組み合わせると、色の対比が非常に美しく、お互いを引き立て合います。
シルバーリーフと: ラムズイヤーやサントリナ、アルテミシアなどのシルバーリーフプランツと合わせると、シックで洗練された組み合わせになります。
香りのガーデンに: 強烈なダマスク香は、香りのガーデンには欠かせません。ラベンダーや他の香りの良いオールドローズなどと組み合わせて、香りの競演を楽しむのも素敵です。
切り花として贅沢な香りを室内に: 深い色合いと濃厚な香りを、切り花として室内で楽しむのは最高の贅沢です。一輪だけでも、部屋中に香りが広がります。咲き始めたばかりの花を飾るのも良いですね。
6. まとめ:時を超えて愛される、深紅の皇帝、開花!
今回は、160年以上もの間愛され続けているオールドローズ、「アンプルール・デュ・マロック」について、その魅力と育て方の詳細をご紹介しました。
アンプルール・デュ・マロックは、ベルベットのような深い濃赤紫色(赤黒)の花と、濃厚なダマスク香が魅力のハイブリッド・パーペチュアル系オールドローズ。
オールドローズでありながら返り咲き性があり、春以降も花を楽しめる可能性がある。
樹形は直立性のシュラブで、つるバラのように仕立てることも可能。
育て方のポイントは、日当たりと風通しの確保、HP系の特性に合わせた剪定(特に花後のやや深めの切り戻し)、そしてうどんこ病への注意。
歴史を感じさせる佇まいと、モダンローズにはない深い魅力を持つ。
今日、庭で咲く花の数を増やし始めた「アンプルール・デュ・マロック」。そのベルベットのような質感と、これからますます強くなるであろう甘美なダマスクの香りは、まさに五感を満たす喜びです。
歴史とロマン、そして圧倒的な個性を持つオールドローズ 'アンプルール・デュ・マロック'。少し手がかかる部分もありますが、それを補って余りある魅力と育てる喜びがあります。ぜひ、あなたの庭に「モロッコの皇帝」をお迎えしてみませんか?
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再生リスト アンプルール・デュ・マロック Empereur du Maroc
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